最近読んでいるSF小説「未来経過観測員」はオススメ!

2023-05-30
SF小説

最近気に入っている、「未来経過観測員」という小説について書きます。この作品、すごく好きなんです!

この物語は小説投稿サイト「カクヨム」で連載中で、2023年5月30日時点で15話まで公開されています。

作品の概要ですが、カクヨムの解説欄に以下のように書いてあります。

未来を観測しつづける職員の物語
100年ごとの未来経過を観測し続ける「未来経過観測員」
その奇妙な職務の担当者から見た未来史物語。

もう少し詳しく説明すると、主人公である「観測員」は超長期睡眠を繰り返し、
100年に一度目覚めてその時代を観測する責務を負っています。
おそらく公務員のような職業なんだと思います。

100年に一度の定点観測、それを500回繰り返すのが職責で、
延べ5万年先の未来まで職務が続きます。ちょっと孤独で寂しい感じもありますよね?

しかし!この時間のスケール感は、私がワクワクするツボを押さえているんです!

100年に一度目覚めると前回とは全く異なる状況でストーリーが展開し、
当初の想像よりも遥かに大きなスケールで物語が進み、
その都度「あーこうきたかー!」「ここはこういうことかー?」などと楽しませてもらっています。

”観測員”という響きに派手さは無く、むしろ地味な感じがするかもしれませんが、
読み味は全くそんなことはなく退屈する暇がありません。
ガンガン世界観が広がっていき楽しいのです!

更に深くこの小説の面白さは何なのか考えてみたのですが、
この小説、”余白”が大きいからではないかなと思いました。

詳しく説明すると、きちんと研究されている新しい科学の内容が物語に盛り込まれているのですが、
あまりクドクド説明はせず、読みやすくテンポよくサラッと書かれていると思うのです。

しかし、科学的知見を持っていると、その文章の裏側にある深い設定を辿ることができ、
くどい説明が無いので「こういうことか?」などと自分なりの解釈をできる余白がある。
私はそのように読んでいます。

少々マニアックであるのかもしれませんね。
でも、そういった科学の知見が無くてもストーリーを味わうことはできると思います!
なんせ読みやすいのですから。

むしろ、この小説をきっかけに宇宙や科学の世界への入り口とするのにちょうどよいのかもしれません。

どうです?興味がわきましたか?

最後に、第十二話に私がコメントした内容を転載します。

宇宙のあり方の解釈、胸が熱くなりました。
宇宙とは何か、世界とは何か、存在とは何か、ふと思うことがあります。
ここに一つのアイデアがあり、それはとても美しいと思いました。

さあ!読みましょう!

未来経過観測員